■シンガポールから

さて、20周年を迎えたアクティブラーニング社。ここから様々なニュースを発表していくつもりだが、まずは第一弾!
この10月から、新しい仲間がアクティブラーニング社に加わることになった。シンガポール人のリー・ホイリョンさんだ。
リーさんは、昨年まで、シンガポールの国家公務員だった。役職のタイトルは、NorthAsia &PacificGgroupのReginal Director 。部署の役割は、シンガポールのビジネスをアジア各国に広げることだ。
リーさんは、シンガポールでお世話になっているYasuji Sekiiさんからのご紹介で知り合いとなった。今、シンガポールで進めているNexgenやにっぽんの宝物。これを最初に売り込みに行ったのが、当時、国の関係機関で働くリーさんの部署だったのだ。
一回目のミーティングの時に見せてくれた会話のやり取りで、すぐに優秀であることがわかった。それでいて偉そうではないことに大変、好感が持てた。
帰り道、「さすがシンガポールの官僚は優秀だね」と得能と話したことをよく覚えている。
シンガポーリアンの中には、アグレッシブ過ぎてちょっとうざいなっていう人もいる。りーさんは、能動的でありながら、謙虚さを兼ね備えていた。まさに僕らが求める人材だったのだ。

リーさんがこうした資質を持っているのは、育ってきた環境によるのかもしれない。りーさんはこれまで、人生の三分の一を香港、もう三分の一をシンガポール、そして残りの三分の一を、なんと日本で過ごしていたのだ。
リーさんは、大学と大学院を東大に通っていた。だから、日本語はペラペラである。さらに奥様も日本人という日本通だったのだ。
三つの国をまたいで育ってきたため、客観的な視点、バランスのある思考が育っている。世界を相手に戦っていきたい僕らとしては、リーさんの資質はとても貴重である。
ちなみにそんな環境で育ってきたリーさんは、英語、中国語、広東語日本語がペラペラである。
中華系、インド系、マレー系と、複数のバックグラウンドを持つ国民を束ねるシンガポールの官僚の中では、複数言語を操れるというのは、珍しいことではない。当然、あるいはらなくてはならない力なのだ。
国のエリートである官僚ともなると、二ヶ国語しか話せないと、少ないですねということになりかねない。
日本が、英語の早期教育が必要かどうかと言った議論、つまり、二ヶ国目が必要かどうかといった議論をしている間に、シンガポールでは、三ヶ国目、四カ国目を習得している人々が国を動かしているということなのだ。
さて、そんなリーさんと共に、今回のシンガポールツアーでは、多くの成果を得ることができた。
リーさんの官僚時代に培った人脈を使って、いろんな会社のトップにお会いすることができた。
文字通り、トップダウンで次々に新しい可能性を始めましょうということを約束してきた。
いっぱい報告したいことがあるのだが、もうこれらを全て書くことはできないくらい、あふれんばかりの成果を得ることができた。
リーさんは国家公務員として、シンガポールとアジアの国々を繋げるという立場で働いていた。だからアクティブラーニングでも、Asian Business Development Direcor として働いてもらう。
20周年を迎えた僕らは、これからますますホットで熱くなっていくアジアに僕らの可能性をかけていく。
ここでリーさんというパートナーを手に入れたのは、僕らがいかに本気であるかということの表れだと思って欲しい。

■働き方も変わっていく
そしてもうひとつ、リーさんの働き方に注目して欲しい。
実はリーさんはうちだけではなく、孫泰蔵さんのMistletoeでも働くことになっている。
こんな優秀な人材をうちだけではもったいないからと僕から紹介させてもらった。
うちだけでなく、そちらでも一緒に働いてもらいませんか?と提案すると、面白いとすぐに面接などを実施してくださり、採用となった。さすがはMistletoeだ。
これからは、優秀な人はみんなこんな働き方になっていくと思われる。ひとつの会社だけに属するなんてもう古い。
複数の会社やプロジェクトに属しながら、横断的、立体的に物事を動かした方が、オープンイノベーションを導きやすくなるということに、個人も組織も気づくべきである。
逆説的に言えば、会社はそういう柔軟な雇用を認めなければ本当に優秀な人を惹きつけることができなくなっていくだろう。
人を抱え込むのではなく、人と良い関係性を保ちながら、優秀な人々を世界に解き放っていく。そうした働き方ががこれからのビジネスに求められていくに違いない。
■面白いことを始めよう
さて、そんなリーさんのお披露目会も兼ねて、11月17日、15時半ぐらいから、東京で面白いイベントを実施する予定。
海外に挑戦してみたい人、アジア拡大を始めた企業、さらには2018年を大きな変革の年にしたいと思っている人たちに、刺激的な企画になればと思っている。
是非、今からカレンダーにその日を空欄にしておいて欲しい。
新しい時代の幕開けはとっくに始まっている。
脚を使って前に踏み出さなければ、何も変わらないということに僕自身が日々、気づかされている。
そして脚を使って動き出せば、これほどの可能性が世界には満ち溢れていたのかということも、日々、気付かされている。
世界はとっても面白い。