●準備できないおもしろさ
世界一周旅行の直前、僕らは準備に大わらわであった。
アジアの1地域に行くぐらいなら大した準備は必要ない。僕は仕事上、二ヶ月に一度ぐらい海外に行っている。そうした出張旅行では、そんなに大げさに準備は必要なく、出発直前、1時間で準備を終えることもある。
しかし、世界一周旅行はこれまでのどの旅行とも違った。そもそも、1ヶ月、全く気候が異なるところを回るための準備は、予想以上に時間がかかるものである。
「ケープタウンって今、暑いの?寒いの?」
「わからん!ぐぐってくれ!」
こういう会話が夫婦で交わされることとなる。で、そもそも暑いの寒いのを調べるころから始めるのだが、調べてみても、ドバイ、暑いときは50度を超えると言われて、どんな準備をしたらいいのかもわからない。
そうするとまたしてもグーグルで「ドバイ 暑さ 対策」とか調べるんだけど、これ、調べだしたらエンドレス。そこからいろんな面白い記事が目にとまって準備にならなくなってしまうのだ。
なんかこれはこれで楽しいんだけど、どんどん時間が過ぎていく。だからほどほどにってことになる。
暑さ寒さならまだいい。南米、エクアドルのキト(ガラパゴス諸島に行くためにはここを通らなければならない)は、標高が2800メートルあるので高山病に注意!って書いてあってもどう注意するんだよっていう話になる。
まあ、結局のところ、完璧な準備というものはなく、そういう諸々、体験したことがないことを体験しに行くのが世界一周旅行のおもしろさと開き直るあたりから、準備が進み始めることになる。
そして帰国する頃に、
「いや、砂漠ってさー、こんな感じだったんだよねー。あんな準備がいるなんて、知らなくてさー。でも無理だよね、日本からそんなの準備するとかって・・・」
と、こんな会話ができたらこれもまた旅の武勇伝。こういう余裕も世界一周には欲しいところ・・・。
(筆者撮影・ドバイ)
●暑いから寒いまで全方位の服装
さて、とはいえ、全く準備はいらないと言いたいのではない。完全な準備はできないものの、最低限の準備はしておいた方がいい。例えば、今回の旅行では、ドバイでは実際に40度を超え、ロンドン、キトがそれぞれ、5度近くまで下がった。つまり、上下、35度の差に耐えられる服装の準備が必要ということだ。
て、僕はその旅の途上でこの文章を書いているのだが、実際に回ってみてわかってきたことが多ある。
というわけで、こっからそうしたティップスをずらっと並べてみたい。世界一周でなくても、海外旅行をする時、お役にたつかもしれないので、海外旅行が好きな人は、何かと便利な保存版としてお読みいただきたい。
それでは早速、恒例のポイントから♪
◯●・世界一周の要諦・●◯
” 世界一周の服装は、ユニクロが最強!”
繰り返します。
” 世界一周の服装は、ユニクロが最強!”
わかりやすい・笑。
●寒さ対策はヒートテックの重ね着
暑いのは服を脱げばなんとななる。ただ寒いのはなんともならない。でも寒い服は持てば持つほど重くなる。世界一周の場合、期間も移動も長くなるので荷物はできるだけ減らしたい。さあどうする?
そんな時、役に立つのが、おなじみのユニクロ・ヒートテック。
▼ユニクロ・ヒートテック
ヒートテックってほんとすごいと思う。軽くてあそこまで暖かいんだから・・・。
僕は、今回の旅行で、普通のヒートテックとヒートテック極暖(エクストラウォーム)を両方持っていった。あまりにも寒い時はヒートテックとヒートテック極暖2枚を重ねて、ヒートテック・トリプリにするのだ♪なんでトリプルかっていうと通用ヒートテックがシングルの暑さで、極暖がその約2倍の厚みがあるから。
ロンドンでのことだった。朝、とーっても寒かった。でもよく晴れている。ということは途中で絶対気温があがってくる。であればと、ヒートテック・トリプルの登場!
トリプルのいいところは(勝手に商品名みたいになってるが・・・笑)、まず、当然のことながら、ワンよりも極暖よりも暖かい。こいつのおかげで、9月なのに日本の冬のように寒いロンドンの朝を十分にしのぐことができた。
●脱いでもかさばらない機動力
しかしだ、太陽が上がれば気温もどんどんあがってくる。もう昼過ぎには汗ばむぐらいの陽気。ヒートテックなら一安心。さっとこいつを脱げばいい。まずはダブル(極暖)を1枚。もっと暑くなればシングルを1枚。
抜いたヒートテックは折りたたんでバックパックに入れておけばかさばらない。
これすごく重要!コートなどは脱げば大荷物になってしまう。ヒートテックだと脱いでも1枚の布切れぐらいにしかならない。
海外では日本では考えられないような気温変動がある地域がある。
ドバイの砂漠も朝は寒かった。
よし、今日もヒートテックトリプリだ。砂漠にでてラクダに乗る頃には太陽がでてきて、急に温まってきたので、さっとダブル(極暖)をひと脱ぎでシングル。さらに、ラクダツアーが終わる頃には、砂漠はとっても暑くなっていたので、降りると同時に最後のシングルも脱ぎ捨て、Tシャツ一枚に。これで快適快適♪
●一粒で二度美味しい服装を
こうした機動力をもたせるところが、世界一周のポイントだと思われる。奥さんなんかは、おしゃれな布切れを1枚必ず持ち歩いていて、首の周りにファッションとして巻いたり、寒いところではそれを体に巻きつけていた。
世界一周旅行では、こういう一つぶで二度、三度おいしいというものを持っていくべき。組み合わせや使い方で用途が広がるものは本当に便利だ。
●軽くて履きやすいユニクロ・ジーンズもオススメ!
ちょっとしつこいけど、もう少しユニクロ推薦。
僕は買ったばかりのユニクロ・ジーンズを複数持っていった。かっこいジーンズもいろいろ持ってるんだけど、最近のユニクロ・ジーンズはとってもよくできている。ジーンズを再発明する、みたいなことを売りにしているユニクロのジーンズ(2015年時点)は、ストレッチが入っていて、とっても軽い。ヒートテック同様、テクノロジーの力で新しい生地を開発し、これをジーンズに適用しているのだ。
これが世界一周旅行では大変重宝する。まず歩きやすい。歩いたり、座ったり、走ったりと、オールマイティににこなさなければならない旅先で、十二分に心地よい対応をしてくれる。
かつ安い!
ここがとても重要。旅先では服装は汚れる。必須で汚れると思っておいてよい。だったら最初から汚れても気にならない値段のものを持っていこうじゃないかって話。
既に今回の旅行でも何度も、起きているのだが、「食事中のピチャッ」対策になる。そう、食べてる時にピチャッと雫が飛んでくるやつ。ケチャップとか肉汁とか・・・。
海外の食べ物の中にはリアクションが予測できないものがある。噛んだとたんにピチャッ。ウエイターがあらくれでピチャッ。
もし、ドルガパのジーンズなんか履いてたらえらいことだ。ピチャッってやっっちゃうとそれだけで気分が重くなる。まずいぞ、すぐいクリー二ングださなきゃ、でも移動もしないとだめだし・・・。
そんな予期せぬぴちゃっに完全対応!それがユニクロジーンズ(笑)!
いや、別に対策してるわけじゃないんだけど、まあ安かったじゃん、気にしない気にしない、となれるということが言いたかっただけ・・・(笑)。
だって一着2、3千円ぐらいでユニクロジーンズは手に入るんですよ。なんならこの旅で履き捨てきたっていいじゃないですか。どうぞどうぞ、汚れてください。これは旅の勲章なんですと・・・・。
実際、マドリッドでは事件に巻き込まれてえらい服装が汚されてしまった・・・。
(こちらはこれから始まるコラムで詳細お知らせします・笑)。
●マドリッドの海風にあたりながら芝生でシエスタ
ユニクロを始めとするファストファッションの良さをもう少し。
バルセロナの公園で、芝生の上で大の字になって横になった。スペインは太陽の日差しがとても厳しいんだけど、木陰にいくとからっとしていてとても気持ちいい。
おいしいサングリアをランチで頂いたら、それはもうシエスタをするしかないでしょってことになる。ホテルまでもどらなくても、バルセロナの心地よい海風にあたりながら、芝生に横になると本当に気持ちがいい。
ああ、そういえば、子供の頃は服が汚れる事なんて気にしたかったなって思い出しました。
そう、ファストファッションなら大人になってもそれができるんですよね。汚れなんか気にせず、奥さんといっしょに芝生の上で大の字になる。
至福の時間でした。
そう、童心にかえって旅を楽しむことも、世界一周旅行のポイントの一つだと思うのです。
というわけで、最後の要諦、
◯●・世界一周の要諦・●◯
” 童心にかえって、普段やらないことをやろう”
繰り返します。
” 童心にかえって、普段やらないことをやろう”
ユニクロに限らず、H&M、ZARAといった料金が安いファストファッションで世界一周することをお勧めします。汚れを気にせず、バルセロナの公園でごろーんと横になった時、いままで見えなかったものが見え、今まで感じられなかったものが感じられるようになってくるはずです。
(続く)
(筆者撮影 エクアドル・キト)
告知:次回は、「準備・服装ブランド編」。今回とは反対のことをあえて言いますのでお楽しみに♪
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