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Dream|目標は持つな


描いた夢と変わりゆく現実

夢って一体なんだろう?生涯の目標?あこがれ?

以前、目標を決めて手帳に書くのがいいって流行りましたよね?あれはあれで意味があると思うんです。

人間は忘れっぽい性質で、かつ、ぶれやすいので、しっかりと目標を定めて追求し続けようっていうことですよね。

で、僕も昔、アメリカにいる時、「学校教育にアクティブラーニングを入れる」と目標をノートに書いたことがあります。

それはある意味、20年かけて実現することができました。

でもですね、今となってみると、この目標もまあ近視眼的な目標だったのかもしれないなと思うのです。

いや、ほら、いろんなものが変化してきてるじゃないですか?

学校という仕組みがいつまでもあると思うのも、無理があるような気がするんですよ、最近・・・・。

いやいや、100年後の教育の話とかではなく、今、教育界の中ですでに起こり始めていることも、結構すごいことが起こり始めてるんですよね。

 

世界の教育はいま

例えば教育先進国と言われるフィンランド!

フィンランドではこれまでの教育の基本系を壊すような取り組みが2016年より始まっています、

これが実に痛快なんです。

1.教科を壊す →複数の教科にまたがった横断的な教育を行う

2.教室を壊す →教室から離れた場所で学んでも良い。生徒が選べる

3.カリキュラムを壊す →目標は先生と話し合いながら、生徒が自分で決める

4.覚えるを壊す →教師のオウム返しではなく、批判的に考える

つまり、これまでの教育の当たり前を「さあ、壊しましょう」という取り組みなんです。これを国が決め、実際に教室で実践し始めたというからすごい話です。

で、一応、僕も教育業界に身をおく端くれですから、これら4つの改革が、いかに本質的なもの、かつドラスティックなものであるかをよく理解しています。

要は、変えなくてもいいものを無理から変えたのではなく、変えた方がいいに決まっているものを、ここにきて本気で変えようとしているということなんです。 その本気度を示す、もっと確信犯の改革をフィンランドはあと2つ行い始めました。 5.文科省を壊す →自治体、学校、教師、生徒が何を学ぶのか決める

6.OECD基準を壊す →OECDの学習度到達調査(=PISA)を念頭におかない

これはもう笑ってしまいます。

まずは5。もちろんフィンランドにも、文科省にあたるものがあります。しかし、そこが決めたものを教えなくてもいいというのです。

それは決めるのは国ではなく、学校であり、教師であり、自分自身だというのです。

続く6の改革もすごい。

フィンランドは、OECDの調査「PISA」で、これまで世界一位を何度もとっていました。しかし、6の変革を実践するということは、そんな基準さえももう古いので変えようということです。

実際、この改革を行えば、せっかく1位の順位を落とすことになるのでは?という質問に対して、フィンランド大使館-Embassy of Finland in Tokyoはこう答えています。

「フィンランド的考え方では、PISAランキングの意義は取るに足りません。PISAは血圧測定のようなもので、時々自分たちの方向性を確かめるうえではよいですが、それが永遠の課題ではないのです。教育上の決定を行う際、PISAを念頭に置いてはいません。むしろ子どもや若者が将来、必要とする情報こそが大事な要素となります」

うーん、いいねー。あんまりいいので、繰り返しますね。

「むしろ子供や若者が将来、必要とする情報こそが大事な要素となります」

そうなんですよね、そこなんです。

ちなみに、2016年のPISAランキング1位はシンガポールなんですけど、シンガポールもこの既存教育の脱却を図ろうとしているアジアの最右翼であるということをお伝えしておきたいと思います。

面白いもんです。

PISAランキングというのができたら、その最上位の国々がそこから離れようとしているわけです。

 

■ 未完成の夢を

さてさて、本題に戻ります。

何が言いたかったかと言いますと、教育はこうやって劇的に変わろうとしているわけですが、そうなると、今、僕の頭脳ごときでチンケな目標をたてても、世界はそれよりずっと向こう側に行ってしまうんじゃないかと思うわけです。

だってそこにAIなんかも入ってくるわけですよね。囲碁のプロだって勝てない相手なわけじゃないですか。だったらこれからの世の中の進化は、文字通り、想像を絶することになりそうな気がするんですよ。

となると、夢をノートに刻むんじゃなくて、世界の変革についていくために、「今すぐできる物理的な行動をとる」ことが何より、重要になってくると思うのです。

長期的視点をもつなといっているわけではありません。

それももっていいのですが、それはあくまでも、オプションAにしか過ぎない。BもCもありうるし、予期せぬXにさえなる可能性があると達観する。そしてこちらが正しいであろうと方向性を定め、後はその方向に走りながら、次の方向性を決めていく。

そう、これから僕らが持つべき夢は、「未完成の夢」なのです。

形は決まっていない。だから面白い!

ハーバード大学の学生に「人生で一番大切なものは何か?」と聞いたことがあります。

その時、18歳の女の子がこう答えました。

「そうですね・・・ミステリー。明日がどうなるかわからないこと!」

素敵な答えです。

みなさんの明日も、そんな素敵な日でありますように♪

---------------------- NexGen2017 フォーブス&アクティブラーニング主催 〜ハーバード大生とスタートアップ、リーディング企業が東京、シンガポールに大集合!そしてあなたも!〜

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