■オマーンIT庁の長官とミーティング
まるで、砂漠のオアシスのように忽然と緑が現れる。
ここにオマーンのスタートアップなどが集積しているのだという。
シンガポールでもそうだが、スタートアップ等を支援する施設は、どこもシリコンバレーの影響を受け、カジュアルで楽しげな所が多い。
長官とは昨日の夜、晩御飯を共にしているので話は早い。
■提案の受け入れの早さ
早速、大企業とスタートアップと世界の学生を繋ぐ「NexGen」の提案をさせて頂いた。
提案時間はわずか3分!
文字通り、エレベータービッチである。
じっと僕の話を聞いてくれた長官は、
「素晴らしい。すぐにやろう。(付きの人を指差し)、このものに指示を出してくれ。一年以内に結果を出そう!」
と応え答えてくれた。
早い。話が早い。
いつも思うんだけど、中国でもシンガポールでも公務員の反応は早い。
■日本人の意思決定の弱さは教育に起因?
唯一、日本という国だけがこういう反応ではない。
日本の公務員はたとえその立場が行政のトップという立場であってもこう言う反応にはならない。
ミーティングの一回目で「やりましょう!」と言われたことがない。
「持ち帰って検討して来ます」ばっかりは何度も言われたことがある。
そんなの持ち帰らなくても、その場でやる、やらないって決めればいいのに・・・。
「予算はある。すぐやろう!」
長官は最後にそう言い切ってくれた。
日本の教育の最大の欠点は、意思決定の練習をしていないことだと思う。
■自分の決定に責任を持て
他者の意見を聞くことは必定。しかし、最後は自分で決め、自分で責任を取る。
これが日本の職場では、30になっても40になってもできていないところが多い。
起業をするとは、意思決定者になることである。
これからは職業や働き方が多様化して行くはずだ。
一つの仕事にしかついてないと言うのも過去の話になって行くだろう。
そこで、週に一回でもいいので、自分で意思決定できる仕事を持つようにしてほしい。
そして責任を取るのである。
責任を取るとは、「辞める」ことではない。
自分の誤りを認め、失敗から学んだことを元に、それよりも良いものを作りあげる。それが責任ある立ち場なのだ。
僕はこのオマーンの長官とともに必ず何かを実施する。
たとえ失敗しても問題はない。
なぜならその行為が僕を一つ、成長に向かわせてくれるからだ。