■日本は後進国だ
シンガポールのチキンライス?それならもっと美味しいところがあると名乗り出てくれたブイキューブの間下 直晃さん。連れてってもらったのは、ローカルに人気のお店、分東記。
1羽丸ごと蒸して25ドルという驚異のコストパフォーマンス。で、安かろう、まあまあだよね、ではない。
これは確かにうまかった。これはまた来ようと思った。間下さん、ありがとうございました。
しかし、間下さんの話は面白かった。世界をまたにかけて仕事をしている人の話は面白い。宗教的、文化的違いとの戦い。株主や為替との戦い。
間下さんもどんどん成長してらっしゃるなと思った。
中でも印象に残ったのは日本は今や、エレキもITも大いなる後進国だという話。
「中国はもうほとんどの部分で日本の上をいってますよ。日本は完全に後進国なんですよ。」
中国で実際にIT関連の会社を持っている人にそう言われると説得力がある。
これは本当その通りだと思う。
中国のやり方は完成品を出すことではない。いいものも悪いものもどんどん作る。正規品も模倣品もどんどん作る。そして、市場の洗礼を受けながら、良いものを残していく。壮大なるトライアル&エラー工場なのだシリコンバレーがいう前から、リーン・スタートアップ方式が浸透していたのだ。
あの人口で、あのマーケットでそれをやれば、いろんなものが生まれてくるし、それ相当なものが生き残ってくる。
10億の民を前に成功すると、それらの会社は莫大なキャッシュを手に入れるので、さらなる発展が可能になる。
今やどんな技術も大概のものは、金を出せば買うことができるし、売ってくれなけれ、金の力で優秀な人材を採用し、新しい技術を開発すればいい。
■新しいものを探して
スピードがすべての国では、法律さえも捻じ曲げられる。
日本がウーバーやエアビーの規制をしている間に、世界中で、どんどん新しいことが既成事実になりつつある。
タクシーの乗り方もホテルの泊まり方も音を立てて変わっている。
ウーバー的なシェアリング・カー白タクですよねというのは、昭和視点の分析にしか過ぎない。タクシーとは似て非なるもので、新しい価値の交換システムなのだ。
こうしたものは利用すればするほど、その意味、価値がわかってくる。利用しないと、発想はタクシーの延長で止まってしまう。
日本という国は、海で四方が囲まれていることもあり、新しいものが入って来にくかった。さらには新しいことを認めにくいので、おのずと発想が古臭くなってしまう。
だから僕は外国に足を運ぶ。
さあ、今日からベトナムだ。