top of page
Eriko Tokuno

100年はまだまだ若手


■構築と変化

京都には100年以上続く老舗が1,100社以上あるらしい。

老舗輩出率は全国1位。

なんと1500年以上続くお店もあるのだとか。

そんな老舗率の高い京都には、京都の味を守り土る老舗の会がある。

そこの幹部の方にお会いして、色々と面白い話をお聞きした。

「京都では100年ぐらい続けてるのはまだまだ若手なんですよ。七味で有名な「原了郭』さんのところは、大石内蔵助と一緒に討ち入りをした原惣右衛門元辰の息子が始めたんですよ」

赤穂浪士!?

忠臣蔵は1702年の出来事なので、約300年前。

更にその伝承方法も、これまた凄い!

歴代の当主しかその作り方を知ることが出来ない、一子相伝で守られていく「秘伝」の技術。

すごいなー・・

感嘆の声を尻目に幹部さんは落ち着いた声で淡々と続けられます。

「でも老舗は伝統を守るだけじゃダメなんですよ。どこかのタイミングで新しい要素も取り入れないと時代の変化についていけないんです。伝統を壊さず新規要素を入れる。これこそが老舗として続けられる最も重要な要素なんです」

さすが、仰るとおり!

アクティブラーニングの考え方に持続的成長を導くC2という理論があります。

長く成長を継続するには、2つのCが大切という考え方。

1.CONSTRUCTION (構築)

2.CHANGE (変化)

まず、構築がなければ強みは生まれません。

七味なら七味のノウハウを蓄積していく必要があります。

でも、それだけでは時代の変化に対応できません。 そこで必要なのが変化。

しかしこの変化が構築を壊しては元も子もありません。

絶妙なバランスが求められます。

今、時代の流れに合わせて変化を取り入れる老舗の動きが増えているんだそうです。

「原了郭』さんも、秘伝の七味を使った今風なカレーのお店を始めたんだとか。

「続けることと、変えることの絶妙なバランス」

これが長い間ビジネスを続ける秘訣かもしれません。

bottom of page